ピアノの後ろ側に注目!

4本支柱 ピアノについて

ピアノの音を支える「響板・響棒・支柱」

こんにちは。ピアレントスタッフです。
最近は冷え込みが強いですね。
指先が冷え切ってしまい、業務中のタイピングも一苦労でして、そろそろカイロの出番を検討しております。

さて、今日は普段あまり注目することがない「アップライトピアノの後ろ側」についてお話したいと思います。

アップライトピアノというと、ほとんどの場合、鍵盤側が正面で後ろ側は壁に面して置かれているので、なかなか後ろ側を見る機会がないと思います。

背面を見てみると全体的に板が張ってあるのを確認出来ますが、これはただの板ではなく、ピアノにとって重要な役割を持っています。

ピアノの背面

ピアノの背面

一面に張ってある大きな板は「①響板(きょうばん)」と言い、数枚の板を張り合わせて出来ています。文字通り「音を響かせる板」として、その広い面積で弦の響きをピアノ本体へ伝え、また空間へ響かせています。
ピアノの後ろ側からの音がが一番大きく聞こえると言われているのは、この響板の役割が大きく影響しています。

また、響板の他に「②響棒(きょうぼう)」という部分もあります。
ピアノ本体に対して斜めに張られており、響板を支える他、響板から伝わった音を更に響かせる役割を持っています。

そして響板・響棒の両方とピアノ全体を支えているのが「③支柱(しちゅう)」です。支柱自体も音を響かせる役割を持っており、必ず両端に1本ずつ備わっています。また支柱はピアノによって本数が異なりますので、チェックすることでより機種の違いが見えてきます。ここでは代表的なモデルをご紹介します。

例1)4本支柱

4本支柱
端と中央に2本ずつ、計4本の支柱を持つモデルです。
現在、一般的には4本支柱が多いですが、上位モデルにはより多くの支柱が備わっており、5本や6本支柱のピアノもあります。

例2)2本支柱

2本支柱
中央部分の支柱が無いモデルです。比較的お求めやすいピアノがこの仕様になっていることが多いです。
支柱が少なくても、演奏上の問題はなく通常にご利用いただけます。
特に消音機能付きピアノなど、支柱を減らしてコストダウンすることで、その他の機能を充実させることに繋がっているようです。

例3)X支柱

X型の支柱
合理化の進んだ現代では見られないモデルです。上位の機種に備わっています。
支柱は文字通り「柱」として棒状のものが殆どですが、以前は交叉状のものも製造されていました。
個々に独立した棒状の支柱とは違い、一体化していることでより支えとしての安定感と音の響きにこだわって作られています。

ご所有品やお店、音楽室やホールのピアノだけでなく、最近はストリートピアノなど、様々な場所でピアノを見る事が出来ます。
つい正面に目が行ってしまいますが、後ろ側にも注目してみると、いつもとは違う発見があるかも知れません。

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